年金に関することが様々な形でマスコミに取り上げられ、話題を呼んでいる。
○年金制度の一元化(厚生年金保険、共済年金などの年金などの一本化)
○年金加入暦の記帳漏れ(加入主不明の年金支払い記録)
○年金保険料の滞納(保険料納付率の低下)
○年金資金運用施設の赤字
○年金支払い原資の積み立て不足(年金支払い資金の残高不足)
○年金支払い開始年齢の高年齢化
○社会保険庁の民営化
等、例を挙げればきりがない。
これらは、保険料の徴収(入)と運用および年金の支払い(出)をどのような仕組み(制度及び組織)で運営していければ安定的に維持できるのかの問題である。
年金制度はわれわれが生活をするうえで、密接であり、かつ、欠かすことのできないものであるが、実際には受け取る段階にならないと意識されないのが現実である。
今回の参議院選挙をきっかけに、にわかに明るみに出た年金加入暦の記録漏れ問題は基礎年金番号制度が発足した平成9年に改善の糸口があった。この時、各年金下級者に年金加入暦が送付され、そのデータ以外の手帳を持っていたり、データの漏れがあった場合には返信するようになっていたが、ほとんどの人が実行しなかったのではないか?
年金が少しでも身近になるよう、年金の歴史を手始めに、年金制度の種類、年金給付の種類、各年金の支給条件他についてまとめてみたいと思う。
社会保険労務士 中澤 洋
(相模経済新聞 2007年9月10日掲載記事)